キャンプで調理する際、どんなバーナーを使っていますか?
筆者は、最近はもっぱらスノーピークのフラットバーナーを使っています。
フラットバーナーには脚が付属しているため、そのままでもテーブルの上に乗せて調理することができますが、でもせっかくフラットバーナーを使うのなら、脚を外してテーブルにビルトインして使いたいですよね!
そこで、フラットバーナーなどがシンデレラフィットする、IGTと互換性のあるテーブル「IGTテーブル(フラットバーナーテーブル)」をまとめてみました。
IGTテーブル(フラットバーナーテーブル)
IGTテーブルの前に「そもそもIGTって何?」そう思われる方もいらっしゃると思いますので、まずはIGTとIGTと互換のあるIGTテーブルについて説明していきます。
IGTとは?
IGTとは、スノーピークから販売されている、自分好みに応じてフレームの幅と脚の高さを組み合わせるユニットシステムのテーブル「アイアングリルテーブル(Iron Grill Table)」の頭文字をとって「IGT」と言われています。

IGT(アイアングリルテーブル)の土台として、フレームを選択して購入するところから始まります。
以前は、画像のようにフレーム幅が3種類ありましたが、現在通常に販売されているフレームは、3ユニットセットできるフレームと、4ユニットセットできるフレームロングの2種類。
2024年11月現在、2ユニットセットできるショートは一覧からなくなっていますが、雪峰祭の限定アイテムとしてたまに見かけます。

次に脚を選択して購入します。
脚は4種類あり、立ち作業に適した830mm、チェアに座って最適な660mm、ベンチやローチェアに適した400mm、地べたに座ったいい高さの300mmがあります。
また上記の脚とフレームだけだと、テーブルにならないため、天板やバーナーなど必要なものを購入しビルトインして自分好みのテーブルを作っていくシステムです。
これが、IGT(アイアングリルテーブル)の醍醐味です。
スノーピークの脚セットは、2本しか入っていませんので、初めてテーブルとして購入する場合は、2セット(4本)必要になります。
IGTのメリットとデメリット
これらをチョイスし購入して自由に組み合わせて、自分のキャンプスタイルにあったテーブルを作ることが、元々のIGT(アイアングリルテーブル)の特徴でメリットになります。
ただフレームと脚以外にも天板などを購入しないとテーブルにならないというところが、IGT(アイアングリルテーブル)のデメリット。
そのため、金額がかなりかさばりがちです。
IGTテーブルとは?
IGT(アイアングリルテーブル)は、IGT規格に対応する様々な拡張アイテムを購入し、カスタムするのが楽しくなるテーブルシステムとしても有名ですが、それゆえに色々購入するとどんどん金額がかさむのが痛いところ。
そのためか、スノーピークからサイズや高さは選べませんが、IGTの機能を備えたテーブルが3種類発売されました。
これらは、天板も標準で備わっているため、買い足さずにテーブルとして使用ができます。
その中でも、エントリーモデルの「エントリーIGT」はIGT入門用のテーブルで、IGTシリーズの中でも一番安いのですが、数度の値上げによって今や2万円を超えるまでに…
そうすると、なかなか手が出しにくいものですよね。
それでかどうかはわかりませんが、様々なブランドがIGTと互換性のあるテーブルを「エントリーIGT」の価格よりも安く販売し始めました。
中には「エントリーIGT」の価格よりも高いテーブルもありますが、その場合は様々な付加価値の高いテーブルが多くみられます。
ここでは、スノーピーク純正 IGTの機能を備えたテーブル3種類と、他ブランドでフラットバーナーがビルトインできるIGTと互換性のあるテーブルを総じて「IGTテーブル」としています。
またフラットバーナーをビルトインできることから、フラットバーナーテーブルとも呼ばれていることもあります。
スノーピーク純正 IGTテーブル
「純正がやっぱりいい」という方のために、まずはIGT(アイアングリルテーブル)の機能を備えた、スノーピーク純正のIGTテーブルから紹介します。
エントリーIGT

IGT(アイアングリルテーブル)の機能を備えつつ、価格を抑えた初心者向けモデルが「エントリーIGT」。
エントリーIGTは、フレームサイズや脚の高さを選ぶことができませんが、テーブルとして必要なパーツは全てそろっており、追加購入することなくテーブルとして使用ができます。
フレームと脚は外れずに折りたたむ仕様で、天板は1ユニット×2とハーフユニット×2が付属。
別売のフラットバーナーやリッドトレーハーフユニットなど、IGT規格のアイテムはビルトインができ、長辺にはIGT(アイアングリルテーブル)と同じように、ガスカートリッジなどを取り付けられるレールが付いています。
また短辺には、マルチファンクションテーブルのピンを差し込める穴が空いており、今後IGT(アイアングリルテーブル)規格のアイテムで拡張をされる方などにとって、比較的手の届きやすい価格帯のテーブルとなります。
ユニット数は3ユニット。
リフトアップBBQ BOXをセットした際、リフトアップするためのハンドルがエントリーIGTに干渉するため、焼き面をスムーズにリフトアップ/リフトダウンすることができなくなるなどのデメリットがあります。
サイズや高さを選択できなくても、IGT規格の様々なアイテムで拡張したいけど、手頃な価格のテーブルが欲しいという方におすすめのテーブルです。
IGTスリム

エントリーIGT同様に、サイズや高さを選択することができませんが、IGT(アイアングリルテーブル)の機能を備えつつ、さらに収納性に特化したモデルが「IGTスリム」。
フレームと脚は外れずに折りたたむ仕様で、天板はハーフユニット×6のため、比較的エントリーIGTよりも、天板アレンジがしやすい特徴があります。
また天板には、高級木材である「チーク材」を使用しており、エントリーIGTに使用されている「集成材」と素材が異なります。
IGTスリムのフレームは、短辺に木材、長辺にステンレスを採用しているため、高級感が感じられるテーブルです。
ユニット数は3ユニット。
エクステンションIGT
エントリーIGTや、IGTスリムとは少し異なるのが「エクステンションIGT」。
違いは、エントリーIGTとIGTスリムは天板を外してIGT規格アイテムをビルトインするのに対して、エクステンションIGTは天板を横へスライドさせて現れたフレームにビルトインするというところ。
またビルトインできるユニット数が異なります。
ユニット数が、エントリーIGTやIGTスリムが3ユニットだったのに対して、エクステンションIGTは2ユニット。
元々少ない道具で、快適にキャンプを楽しみたい方へ考えられているため、これ一つで調理と食事のスペースを同時に確保することができます。
このギミック構造に魅了される方も多いことでしょう。
火の粉や爆ぜた炭によって天板が焦げる原因となる可能性があるため、炭火を利用するBBQボックスを組み込む事はできません。
また、CK-116TR(マルチファンクションテーブル竹)やCK-153TR(スライドトップハーフ竹)等のIGTフレームの外側に追加するオプションを取り付けることはできません。
コスパの高いIGTテーブル
それでは、まずはIGTのエントリーテーブル「エントリーIGT」よりも安くて、コスパの高いIGTテーブルから紹介していきます。
IGTブリッジテーブル|キャンピングムーン

脚を開いて固定するの2ステップで組み立てできる、キャンピングムーン「IGTブリッジテーブル」。
ユニット数は2ユニットと、他のIGTテーブルと比べるとコンパクトですが、脚をはずしてフィールドラックやシェルコンの間などに掛けて使うことができるテーブルです。


2台あれば片側の脚をはずして連結できたりと、シチュエーションに応じて自由自在に使え、汎用性に優れています。

ただし天板が付属しておらず、テーブルとして使用する場合は天板が必要になりますが、それでもかなり価格がお手頃なため、非常にコスパの高いテーブルだと感じました。
個人的には、IGTテーブルの2台目に最適だと思いました。

3ユニットテーブルUnBox|Deerest(ディーレスト)

コスパの高いIGTテーブルで一番おすすめなのが、SOOMLOOMの新ブランド Deerest テーブル「3ユニットテーブルUnBox」。
筆者も購入しましたが、このコンパクトさには驚きました。


フラットバーナーのビルトインはもちろんのこと、フラットバーナーで使用するガス缶が、純正のIGTフレームのようにフレームに取り付けが可能。


また分解すると非常にコンパクトに収納ができ、天板も付属しているから驚きです。
天板は折りたたみ式でその連結部分が樹脂のため、個人的にそこだけがイマイチに感じましたが、それ以上にコスパが高いと感じました。
別途、他ブランドの天板を購入したり、板を切って天板をDIYすることもできるため、天板はそこまで気にならないと個人的に思いました。

ユニット数は3ユニット。
エントリーIGTではありませんが、IGTテーブル初心者向けモデルとしておすすめです。

ウッドパネルテーブル|ラーテルワークス

言わずとしれた、販売すると即完売していたラーテルワークスのテーブル「ウッドパネルテーブル」。
定かではありませんが、「ONWAY フォールディングアルミウッドローテーブル」がOEM元ではないかと言われています。
ブラックのフレームに、ひときわ映える木製天板が魅力のテーブルに仕上がってい「ウッドパネルテーブル」。
こちらも、フォールディングアルミウッドローテーブル同様、フラットバーナーのビルトインはもちろんのこと全てではありませんが、その他のIGT規格のアイテムが使用可能。

こちらも分解が可能で、分解すると細長く収納することが可能です。
また脚が折りたためるため、展開した状態でも別途収納できるケース等があれば、持ち運びも苦になりません。ラーテルワークスから組み立てた状態で脚だけを折りたたんで収納できるケースが発売されましたので、そちらもおすすめです。
ユニット数は3ユニット。

サイズが異なる、ウッドパネルテーブル120もあります。

MFT マルチフレームテーブル|TOKYO CRAFTS
2025年1月に発売されたのが、TOKYO CRAFTSの「MFT マルチフレームテーブル」。
様々な用途に対応する多機能テーブルで、展開して1段階開いた状態の場合は、奥行きがスリムなサイドテーブル。
2段階開いた状態の場合は、奥行きのあるメインテーブル。
閉じた状態の場合は、ハンガーラックとして仕様ができるテーブルに変形できます。
付属の天板は2枚のため、2段階開いだ状態でテーブルにする際は、別途マルチフレームテーブル トップボードが1枚必要になります。
また脚の高さを変更することが可能なため、立ち姿勢のキッチンテーブルとして使うこともできます。
フラットバーナーのビルトインはもちろんんこと、全てではありませんがその他のIGT規格のアイテムが使用できそうです。
ユニット数は、最大3ユニット。(開き具合によって変わります。)

アルミユニットテーブル88|アルペンアウトドアーズ

2024年4月に販売してすぐに完売したのが、アルペンアウトドアーズが手掛けた「アルミユニットテーブル」。
2024年7月10日にオプションツールやサイズを新たに追加して、予約の受付を開始しましたが、すぐに予定数に達するなど、かなりの人気ぶり。
新たに110cmサイズ「アルミユニットテーブル110」が仲間入りしたため、既存サイズの名称は区別をするために「アルミユニットテーブル88」となりました。

今回紹介するIGTテーブルの中で、唯一高さが調整できるテーブルで、4mm単位で調整が可能なため、好みの高さにすることもガタつく際に調整することもできる優れもの。

またフラットバーナーだけでなく、専用の吊り下げ天板を使えばタフまるが設置できるのも魅力の一つ。
またアップデートしたことで、シングルバーナーも設置ができるようになりました。
どちらもビルトインではなく、タフまるやシングルバーナーが調理がしやすい高さになるというものです。
それでいて、価格がほぼ1万円とリーズナブル。
ユニット数は2ユニット。
サイズの異なるアルミユニットテーブル110もあります。

付加価値の高いIGTテーブル
次に、IGTのエントリーテーブル「エントリーIGT」よりは高いけど、非常に拡張性など付加価値の高いIGTテーブルを紹介していきます。
フレームテーブル|37CAMP

個人的に、今イチオシのIGTテーブルが、37Campの「フレームテーブル」。

Instagramで開発の様子を見ていましたが、その頃から気になっていたIGTテーブルで、分解することができ、長さ40cm直径10cm程度に収まり、重量も約2.0kgと超軽量。
見たことのない、スッキリとしたテーブルにきっと心奪われることでしょう。
様々なアイデアが詰め込まれたテーブルで、シェルコン25に別売の強化脚、エクステンションレッグとブリッジステイつけることで高さが揃い、連結できるテーブルとなります。

またフレーム周囲には、10箇所の1/4ネジが設置されており、付属のランタンシャフトを使えば小型のLEDランタンでテーブルを灯すことが可能です。
2023年6月15日に受注生産開始した、魅力あるIGTテーブルです。
TOAD TABLE(トードテーブル)|ゼインアーツ

ゼインアーツのIGTテーブルが「トードテーブル」。
ゼインアーツらしい、綺麗なフォルムのテーブルです。

まだ発売されていないため不明な点もありますが、短辺にはTOAD TABLE(トードテーブル)拡張用の穴が空いており、見た感じマルチファンクションテーブルのピンを差し込めるのでは?と期待しています。
長辺には見たところレールがないため、フラットバーナーのガス缶取り付けは、フラットバーナーに付属している器具栓ホルダーでの取り付けとなりそうです。
またトードテーブルには、オプションが用意されています。
テーブル下に棚を作る「シェルフ」や、テーブルサイドにシェラカップやキッチンツール、タオルを掛けたりするのに便利な「ハンガー」。

一番注目されているのが、SOTOのST-310、ST-340を画像のように、トードテーブルに組み込むことのできるバーナーデッキです。
ユニット数は3ユニット。
また、今後もオプションが増えていきそうな感じです。

まとめ
コスパの高いIGTテーブルから、価格は高いけれど付加価値の高いIGTテーブルと、様々なテーブルがあります。
どのテーブルもすごくいいIGTテーブルですが、あえて点数をつけるとすると、次の通りになりました。
下記の表は、筆者が感じた組立やすさ、カッコよさ、収納性、汎用性、ユニット数、価格の評価です。あくまでも個人的な意見ですのでご了承ください。
IGTブリッジ テーブル | 3ユニット テーブルUnBox | アルミユニット テーブル88 | ウッドパネル テーブル | MFT マルチフレーム テーブル | フレームテーブル | トードテーブル | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
組立やすさ | |||||||
カッコよさ | |||||||
収納性 | |||||||
汎用性 | |||||||
ユニット数 | |||||||
価格 | |||||||
合計 | 48 | 51 | 49 | 46 | 51 | 46 | 48 |
◎:10、◯:8、△:5、✕:3で計算
筆者の考えるバランスの取れたIGTテーブルを挙げるとすれば、deerest 3ユニットテーブルUnBoxと、MFT マルチフレームテーブルになります。
どれもフラットバーナーなど、一部を除くIGT規格のアイテムがビルトインできるテーブルのため、テーブルまわりがスッキリとすれば、キャンプ飯を作るのがさらに楽しくなることでしょう。
IGTテーブルを購入して、あなた好みにアレンジをして、楽しく料理をしてみませんか?
長文を最後までお読みいただきありがとうございます。
今後のIGTライフのご参考になれば幸いです。
IGTテーブルの関連記事

