オールウェザーブランケット2 レビュー|簡易タープにもなる便利な軽量多機能シート
災害など非常時のために、エマージェンシーシートを持ってますか?
「非常時だけで、普段から使えないなら必要ない」と思われている方も、多いのではないでしょうか。
そんな方にお伝えしたいのが、エマージェンシーシートとしてはもちろんのこと、普段のアウトドアで、グランドシートやレジャーシートとしても使える「オールウェザーブランケット2」。
従来のエマージェンシーシートとは異なり、テント設営時のキャンプ用品置きや、簡易タープにもなる優れものです。
そこで今回は、非常に便利な軽量多機能シート「オールウェザーブランケット2」のレビューやディテール、特徴などを紹介します。
この記事は、株式会社パックスコーポレーション様より製品を提供いただき作成しています。
オールウェザーブランケット2
アウトドアをされている方なら、一度は「オールウェザーブランケット」という言葉を耳にしたことがあるのではないかと思います。
でも実際、「聞いたことはあるけど、一体どんなもの?」という方も多いのではないでしょうか。
そこで、まずオールウェザーブランケットとは、どのようなものなのかを紹介していきます。
オールウェザーブランケット2とは?
「オールウェザーブランケット」は、NASAが開発した保温性のある多目的シートで、それを18ヶ月の期間を費やし、改良して誕生したのが、今回紹介する「オールウェザーブランケット2」になります。
保温性のあるシートのため、災害時などのエマージェンシーシートとして使うことができます。
またエマージェンシーシートとして使うことはもちろんのこと、キャンプやピクニックなどのアウトドアにも使える多機能シートです。
オールウェザーブランケットと比較
以前に発売されていたGrabber(グラバー) 「オールウェザーブランケット」と、どこが異なるのか比較をしてみました。
オールウェザーブランケット2 (今回紹介しているシート) | オールウェザーブランケット | |
---|---|---|
展開時サイズ(約) | 210×150cm | 213×152cm |
収納サイズ(約) | 28×22cm(メーカー値) | 記載なし |
重量(約) | 535g | 325g |
構造と素材 | 5層構造(カラー側→銀側の順) ポリエチレンシート ポリエチレンフィルム ポリエステルメッシュシート ポリエチレンフィルム アルミ蒸着PETフィルム | 4層構造(カラー側→銀側の順) プラスチックフィルム ポリエチレン繊維 アルミニウム プラスチックフィルム |
展開サイズはほぼ同じくらいですが、重量が約200g以上重たくなっています。
これは素材と構造の違いで、オールウェザーブランケットの4層構造に対して、オールウェザーブランケット2は、5層構造にグレードアップしました。
使用素材が変更されたことにより、引張強度が以前の「オールウェザーブランケット」に比べて上昇しているため、さらに丈夫になっています。
次にディテールを見ていきます。
ディテール
折りたたみのサイズはメーカー値だと約28×22cmで、筆者がメジャーで測ったところ約29×21cmとさほど違いはなく、非常にコンパクトに収納できることがわかります。
まずは表面(カラー面)のディテールから見ていきます。
展開サイズは210×150cmの長方形をしており、大人4名ほどが座れるサイズだと思いました。
またゆったりと寝転ぶのなら、2名ぐらいがちょうどいいと思います。
表面素材はポリエチレンシートで、カラーは深めのグリーン。
キャンプやピクニックなどのアウトドアにも使いやすい、アースカラーをしています。
特にキャンプだと、現在ソロティピー1 TCやコニファーなどのカーキ系のテントが多いため、グランドシートとしても、非常にあわせやすいカラーだと感じました。
シートの4コーナーには、グロメットを装備しています。
グロメットは、内径:約14mm・外径:約23mmで、ユニフレームのちびペグがちょうどいい感じにペグダウンできる大きさです。
またグロメット周りの補強を、以前は片面だったのに対して、オールウェザーブランケット2では両面に変更したため、強度がアップしています。
表面(カラー面)と裏面(銀面)の違いはこんな感じです。
裏面(銀面)はアルミ蒸着PETフィルムを採用しており、非常に高い熱反射性を実現しています。
またグロメット周りの補強が両面になっていることがわかります。
表面(カラー面)と裏面(銀面)の間には見えませんが残り3層あり、トータル5層のシートは、体から放出された熱の最大約80%を反射・保持し、体温の低下を防いで低体温症の予防に役立ちます。
さほど厚さはありませんが、5層構造の優れたシートです。
オールウェザーブランケット2 特徴
オールウェザーブランケット2の主な特徴を紹介していきます。
- 独自の5層構造
- 設営時の荷物置きとして使用できる
- グランドシートとしても利用できる
- ピクニックなどでレジャーシートとして使用できる
- 簡易タープとしても使用できる
- エマージェンシーシートとして使用できる
- SOSサインにも使用できそう
- 水分を弾く
- 軽量なため持ち運びやすい
独自の5層構造
オールウェザーブランケット2の最大の特徴は、前作「オールウェザーブランケット」の4層構造から、「オールウェザーブランケット2」の5層構造になったところ。
以下の5つの層から形成されています。
- ポリエチレンシート
- ポリエチレンフィルム
- ポリエステルメッシュシート
- ポリエチレンフィルム
- アルミ蒸着PETフィルム
この5つの層と高純度のアルミによって、高い熱反射を実現しています。
それらが、体から放出された熱の最大約80%を反射・保持し、体温の低下を防いでくれます。
設営時の荷物置きとして使用できる
実際に使用して感じた特徴を挙げていきます。
軽くてコンパクトに収納できるため、車の片隅に積んでおけば、すぐに取り出して設営時の荷物置きとして使えます。
設営する場所にもよりますが、こうすることでキャンプギアを汚れから守ってくれます。
ピクニックなどでレジャーシートとして使用できる
こちらも簡易な使い方で、荷物置き同様にシートを展開するだけで、ピクニックなどのレジャーシートとしても使用できます。
車の片隅に積んでおけば、すぐに取り出して広げるだけなので、とても重宝します。
グランドシートとしても使用できる
またテント内のグランドシートとしても使用できます。
画像は、TOKYO CRAFTS ダイヤフォートTCのサブポール間に敷いたのですが、少し大きすぎてダブつきましたが、大きい場合は折り曲げればいいためさほど気になりません。
インナーテントを持っていないため試せていませんが、グランドシートだけでなく、インナーテント内に敷いても使えそうです。
簡易タープとしても使用できる
少し手のこんだ使い方だと、簡易タープとしても使用できます。
筆者の所有する、バンドックのポールを100cm、または110cmにして簡易タープのポールとして使用しました。
この設営画像は、100cmのポールで撮影しています。
タープを設営したい場所に広げ、タープの裾側になる方2箇所をペグダウンします。
ここでは100cmのポールを使用しています。
オールウェザーブランケット2のグロメット2箇所にポールをさして、ロープを張ります。
これで完成です。
この時は、表面(カラー面)を外側にしていますが、内側に熱がこもるため、裏面(銀面)を外側にする方法もあります。
太陽の位置にもよりますが、ちょうど昼頃であれば、画像のような濃い影が作れます。
撮影:2023年6月27日 沖縄
座高の高い筆者でも、こんな感じに座ってちょうど頭がするくらいです。
幅が210cmあるため、寝転ぶと余裕の影スペースを得ることができます。
エマージェンシーシートとして使用できる
オールウェザーブランケット2の本来の使用方法である、エマージェンシーシートとして使用できます。
オールウェザーブランケット2の5層構造が、体から放出された熱の最大約80%を反射・保持するため、羽織ると眼鏡がくもるくらいシート内は暑かったです。
SOSサインにも使用できそう
本来の使用方法とは異なるかもしれませんが、オールウェザーブランケット2の裏面(銀面)が光を反射できそうなため、遭難や非常の際のSOSサインとしても使えそうな気がしました。
本当はこういう事態にならない方がいいのですが…
オールウェザーブランケット2の資料等には載っていないため、あくまでも自己責任となりますが、そんな感じに使えるかなと思いました。
水分を弾く
表面(カラー面)、裏面(銀面)ともに水をかけたところ、しっかりと弾いてくれます。
特に表面(カラー面)の素材は、ポリエチレンシートで防水効果があるため、雨天で簡易タープとして使用する際も、しっかりと雨を弾いてくれます。
軽量なため持ち運びやすい
折りたたむと約28×22cmのサイズになり、重量も535gと軽量のため、収納用ジプロックバッグに収納すれば手軽に持ち運びができます。
また車の片隅に積んでおけば、何かと役に立つシートだと感じました。
オールウェザーブランケット2 アップグレード
オールウェザーブランケットを改良したオールウェザーブランケット2ですが、さらにアップグレードされました。
アップグレードされるところは、以下の2箇所。
- グロメットの変更
- 補強部分と縁取り部分の素材変更
グロメットの変更
4隅にあるグロメットをより強く、外れにくい爪付きグロメットに変更。
それに伴い、カラーもシルバーからゴールドになっています。
裏面のグロメットはこのようになっており、見た目から強度が増した印象です。
補強部分と縁取り部分の素材変更
4隅にある補強部分と縁取りの部分を、防水タイプに変更。
雨などで濡れても水がしみこむことがなく、水に強くさっと拭き取れるようになりました。
オールウェザーブランケット2 メリット・デメリット
- 荷物置きとして使える
- グランドシートとして使える
- 簡易タープとして使える
- エマージェンシーシートとして使える
- レジャーシートとして使える
- 水を弾く
- 軽量なため持ち運びやすい
- シートの端が丸まってしまう
デメリット(残念なところ)
実際に使用してみて、一つだけ残念なところがありました。
それは、使っているうちにシートの端が丸まってしまうところ。
何度か元に戻るようにいろいろと試してみましたが、結局は丸まってしまいます。
そのため、撤収時に少し折りたたみにくく感じましたが、気にならない方にとっては、それほどのことではないかもしれません。
メリット(いいところ)
個人的に残念なところが一つありましたが、それ以上にメリットが多く感じられました。
「荷物置き」「グランドシート」「簡易タープ」「エマージェンシーシート」「レジャーシート」など、様々なシチュエーションや用途に応じて使えるという多機能なところが、オールウェザーブランケット2 最大のメリットだと思います。
それでいて、展開すると約210×150cmと適度な広さがあり、折りたたむと約28×22cmとコンパクトに収納でき、535gと軽量なため収納用ジプロックバッグに入れれば、持ち運びも簡単にできます。
一つあると何かと便利な多機能シートだと思いました。
オールウェザーブランケット2 仕様・価格
次にオールウェザーブランケット2の仕様や価格を紹介します。
仕様
サイズ(約) | 210×150cm |
---|---|
収納サイズ(約) | 28×22cm(メーカー値) |
重量(約) | 約535g |
構造と素材 | 5層構造(カラー側→銀側の順) ポリエチレンシート ポリエチレンフィルム ポリエステルメッシュシート ポリエチレンフィルム アルミ蒸着PETフィルム |
セット内容 | ブランケット本体 収納用ジプロックバッグ |
価格
メーカー希望小売価格:¥5,500(税込)
2024年3月5日現在、Amazon参考価格:¥4,400(税込)
オールウェザーブランケット2 あとがき
様々なシチュエーションや用途に応じて使える多機能シート「オールウェザーブランケット2 」は、一つあるだけで安心感を得ることができます。
また仕様がアップグレードされて、より使いやすくなりました。
何かと役に立つため、非常時だけでなく普段からも使えるよう、あなたの車の片隅にも積んで置きませんか?
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