【PhewMan500】様々なデバイスに対応するキャンプや防災におすすめなポータブル電源!
ここ近年、空前のキャンプブームで休日は大賑わいのキャンプ場。
暑い時期に扇風機やサーキュレーターや、寒い時期に電気毛布などをキャンプで使用する際、電源サイトの予約が必要になってきますが、なかなか予約が取れない場合や、キャンプ場によっては電源サイトがない場合も…
そんな際は、アウトドア・キャンプ界隈で今注目を浴びている「ポータブル電源」が便利。
ポータブル電源は定格出力にもよりますが、扇風機やサーキュレーター、電気毛布、パソコン、スマホなど消費電力の少ない電気機器等の使用や充電に使え、今やアウトドアだけでなく、災害時の非常時に役立つ防災アイテムとしても注目を浴びています。
ポータブル電源を購入するにあたって、一番のポイントは「容量」。
容量が大きいとつないだ機器の使用できる時間が増えたりするため、容量はできる限り多いに越したことはないのですが、その分価格が高かったり・サイズが大きかったり・重かったりとデメリットも増えてきます。
個人的には、500Wh〜700Whぐらいが、ポータブル電源の扱いやすい容量だと思います。
理由としては、以下の通り。
- 容量が少なすぎない
- サイズも大きすぎない
- 大容量と比べると比較的手頃な価格帯
近年ポータブル電源といえば、クラウドファンディングのMakuake(マクアケ)などで応援を募り、目標金額を達成して量産化していくのがセオリーとなっているように見受けます。
今回ご紹介する「PhewMan500」も、2019年にMakuake(マクアケ)で目標金額を500%達成したポータブル電源で、縁あって使用する機会がありましたので、レビューと、どんな特徴があるかなど調べてみました。
PhewMan500
現在も株式会社イデアルはMakuakeで、「PhewMan100」という小型のポータブル電源をプロジェクトを立ち上げ、早くも目標金額達成1000%を達成し、期待が集まるポータブル電源を提供し続けています。
PhewMan500は、2012年に中国深センで設立されたSegre Electronics社で作られています。主に電源インバーターやポータブル電源の製造を行っている会社です。
またPhewMan500は、日本のPSEマークはもちろんのこと欧州のCEマーク、北米のFCC認証も取得しています。
それでは早速ディテールから見ていきます。
ディテール
PhewMan500を360°から見ると、上記画像の通りで正面以外に接続するポートはなく、側面と背面一部に給排気口を装備しています。
また上部にハンドルが付いており、底部四隅にはゴム製のパッドが付いています。
出力部分
正面を詳しく解説しますと、
入力は充電口のみで、その他は出力になります。
出力は「DC」「USB」「AC」があり、LEDも装備しています。
正面左上(緑部分)に充電口(DC入力)があり、付属のACアダプターを差して充電ができます。
その下(赤部分)にはDC出力のポート×2とシガーソケットがあります。DC出力ポート上の「DC」のボタンでON/OFFの切り替えができます。
DC出力の右側(オレンジ部分)には、USB-C、USB-A×2、QC3.0のUSB出力部分があります。こちらも「USB」のボタンでON/OFFの切り替えができます。
一番右側(ピンク部分)には、AC出力×2があります。こちらも「AC」のボタンでON/OFFの切り替えができます。
一番上部(青部分)には、LEDを装備しています。3段階の調整ができ、一番右側のランプボタンでON/OFFの切り替えができます。
付属品
PhewMan500の付属品は以下の通りです。
- 保証書付き取扱説明書
- ソーラーパネル用充電ケーブル
- シガーソケット用充電ケーブル
- AC用電源コード
- 外付けACアダプター(24V/3.75A)
ソーラーパネル用充電ケーブルを使用する際は、別売のソーラーパネルが必要になります。
仕様
製品容量 | リチウム電池540Wh |
---|---|
連続出力 | 500W |
過負荷保護回路 | 540W±40w |
最大出力 | 1000W(耐久時間2秒) |
出力波形 | 純正弦波 |
AC入力電圧 | 100V-240V、50-60Hz |
AC出力電圧 | AC100V±10、50-60Hz |
実質出力電力 | ≧85% |
無負荷電力 | 0.5A±0.1A |
バッテリー低電圧保護 | 9.0V±0.5V |
低電圧時の自動回復 | 11.5V±0.5V |
バッテリー高電圧保護 | 13V±0.5V |
高電圧時の自動回復 | 12.5V±0.5V |
ヒューズ | 3×30A |
加熱保護 | 65℃±5℃ |
冷却装置 | 冷却ファン×1 |
短絡保護 | 有り |
USB出力1 | USB(5V/2.4A)×2 |
USB出力2 | USB(QC3.0)×1 (18W) |
USB出力3 | USB-C×1(18W) |
DC出力1 | DC(9-12.6V/4A)×2 |
DC出力2 | シガーソケット(9-12.6V/8A)×1 |
LEDライト | 24LED(1440ルーメン) |
ソーラーパネル入力 | 12-24V、60W-1000W |
ソーラーパネル制御 | MPPT方式 |
充電時間1(満充電まで) | ACアダプター使用:6.5-7.5時間 |
充電時間2(満充電まで) | シガーソケット使用:6.5-7.5時間 |
充電時間3(満充電まで) | ソーラーパネル使用(200W):10-12時間 |
サイズ | 16.6×25.6×高さ16.9cm |
重量 | 5.0kg |
パススルー充電 | 対応 |
価格
希望小売価格:¥59,800(税込)
PhewMan500 レビュー
実際にPhewMan500を使用したレビューです。
使用した機器および、テストしたのは以下の通りです。
- 扇風機を使用
- MacBook Pro13インチ(2017モデル)を充電
- PhewMan500を充電
個々の詳細を見ていきます。
扇風機を使用
まず夏場のキャンプを想定して扇風機をつなぎ、どのくらい消費電力がかかるのか、あとどのくらい使えるのかを試してみました。
使用した扇風機 | YUASA YT-322H |
---|
古い扇風機のため、取扱説明書もなく消費電力も不明でしたが、普通の扇風機のため風力強で50W以下だろうと予測。
実際に風力を弱・中・強と比べてみました。
風力が弱の場合、出力は25Wで残り21時間(バッテリー残量97%時)。
風力が中の場合、出力は34Wで残り15時間(バッテリー残量97%時)。
風力を強にした場合、出力は42Wで残り11時間(バッテリー残量96%時)という結果になりました。
フル充電の場合、弱であれば約21時間ほど、強であれば約11時間ほどは持つため、1泊2日のキャンプでは問題なく使えそうです。
扇風機の風量(消費電力) | 残り時間 |
---|---|
弱(25W) | 約21時間(バッテリー残量:97%時) |
中(34W) | 約15時間(バッテリー残量:97%時) |
強(42W) | 約11時間(バッテリー残量:96%時) |
MacBook Pro13インチを充電
次にこの記事を書いている、MacBook Pro13インチ(2017モデル)を充電してみました。
MacBook Pro13インチ(2017モデル)はUSB-Cで充電しますが、PhewMan500のUSB-Cは18Wまでのため、USB-Cを使用しての充電ではなく通常のACアダプターを使用して充電を行いました。
参考ですが、MacBook Pro13(2017モデル)は、54.5Whリチウムポリマーバッテリー内蔵です。
時間 | MacBook Pro バッテリー パーセンテージ |
PhewMan500バッテリー パーセンテージ |
---|---|---|
18:10(充電開始) | 0% | 75% |
18:18 | 13% | – |
18:46 | 54% | – |
19:45(充電終了) | 100% | 62% |
約93分ほどで、0%から100%まで充電ができました。
自宅のコンセントでも約90分くらい充電にかかるため、ほぼ同じと言えます。
またPhewMan500のバッテリー残を見てみると、充電開始時に約75%で終了時が62%のため、バッテリーの約13%を消費して充電できたことがわかります。
これをフル充電100%時から始めると、数値的には約7回くらいはフル充電できる換算です。
PhewMan500を充電
またPhewMan500を、家庭のAC電源から0%から100%充電するのに、どのくらいの時間がかかるかテストしてみました。
時間 | 経過時間 (開始から) |
経過時間 (10%毎の時間) |
PhewMan500バッテリー パーセンテージ |
---|---|---|---|
15:24(開始時刻) | 0分 | 0分 | 0% |
15:39 | 15分 | 15分 | 30% |
16:21 | 57分 | 42分 | 40% |
17:03 | 99分 | 42分 | 50% |
18:44 | 200分 | 101分 | 60% |
19:44 | 260分 | 60分 | 70% |
20:36 | 312分 | 52分 | 80% |
21:33 | 369分 | 57分 | 90% |
22:14(終了時刻) | 410分 | 41分 | 100% |
充電開始から充電完了まで410分(6時間50分)。
取扱説明書にも6.5〜7.5時間と記載があるため、範囲内で充電完了しました。
開始直後15分ほどで、一気に30%まで充電されました。
その後は約40〜60分間隔で充電されていましたが、バッテリーパーセンテージが50%〜60%の間だけ101分かかっています。
続いてPhewMan500のいいところです。
PhewMan500 いいところ
PhewMan500のいいところを、下記に挙げてみました。
- USB-Cなど様々なデバイスに対応する
- 残りの使用時間が表示される
- シガーソケット用充電ケーブルが付属
- 3段階調整できるLEDライトを装備している
- 急速電源QC3.0に対応している
それぞれを見ていきますと…
USB-Cなど様々なデバイスに対応する
PhewMan500の最大の特徴(いいところ)は、USB-Cなどの様々なデバイスに対応ができるところ。
全ての出力は以下の通り。
- DCポート×2
- シガーソケット
- USB-C
- USB×2
- USB(QC3.0)×1
- AC100V×2(1口はアース付)
USB(QC3.0)はクイックチャージ3.0対応のスマホなど、USB-Cは対応したiPhoneなどが急速充電ができるため、重宝します。
残りの使用時間が表示される
ディスプレイの中央に、残りの使用時間が表示されます。
一瞬で残り時間がわかるため、これはかなり便利!
上画像はAC×1とUSB-Cそれぞれデバイスを付けて、スマホを充電しながら扇風機を使用している図です。(画像では18時間)
この時バッテリー残量が96%で使用電力が28W、この状態で残り使用できる時間が約18時間と表示されているため、あとどのくらい使用できるのかが一瞬でわかります。
また残り時間が少なると、Hours(時間)表示からMins(分)表示に切り替わります。
シガーソケット用充電ケーブルが付属
これはポータブル電源のブランドによっては、別売のものもあります。
特にアウトドアなど屋外で使用される方は重宝すると思います。
何故なら、キャンプに行く前日にポータブル電源の充電を忘れても、キャンプ場へ車で移動中に充電ができるから…
バッテリー残量によっては、フル充電は時間的に厳しいかもしれませんが、少しでも追加で充電ができるため、あるとかなり便利です!
3段階調整できるLEDライトを装備している
本体に3段階調整が可能なLEDライトを装備しています。
ローは1W、ミッドは2W、ハイは4Wほど消費することが、ディスプレイからわかります。
明かりはわかりにくいため、暗いところでチェック!
ハイだと1440ルーメンあるため、かなり明るいです。
ルーメナー2の最大明るさが1500ルーメンのため、それに近いと言えばわかりやすいかもしれません。
もちろん目の高さにするとかなり眩しいため、目の高さよりも低めに設置した方が使いやすいと思いました。
急速電源QC3.0に対応している
QC3.0とはQuick Charge(クイックチャージ)3.0のことで、最大出力が18Wあるためクイックチャージ対応の機器であれば、高速充電が可能になります。
またクイックチャージ非対応機種と比較した場合、QC3.0は約4倍もの速度で高速充電ができるため、スマホの充電などが大幅短縮できるので便利です。
PhewMan500に望むこと
次にデメリットというほどではありませんが、できれば改良して欲しいところをあえて言うと、5点ほどありました。
- USB-CでMadBook Proが充電できるようにして欲しい
- ディスプレイ表示をDC・USB・ACの順にして欲しい
- 12V口にカバーが欲しい
- ONボタンにLEDを点灯させて欲しい
- ボタン操作音をなくして欲しい
上記の5つがあれば、個人的にかなり便利になるではと思います。
USB-CでMacBook Proが充電できるようにして欲しい
本体にUSB-C(18W)と明記されており、MacBook Proの充電では使用できないとわかってはいましたが、試してみました。
もちろん出力は0のままで、充電されません。
MacBook Proを所有されている方はあるあるだと思いますが、MacBook Pro純正の電源アダプターをコンセントに差すと、大きさから別のコンセント口が塞がれてしまいます。
USB-CでMacBook Proの充電ができるようになれば、MacBook Proを充電しながらACも使用できるため、かなり便利だと思います。
ディスプレイ表示をDC・USB・ACの順にして欲しい
細かなことですが、本体を左から見ていくと「DC」「USB」「AC」の順にボタンが並んでいます。
ですが、ディスプレイ表示は左から「AC」「USB」「DC」の順に並んでおり、一瞬こんがらがるため、どれが現在ON・OFFになっているのかわかりにくいです。
できれば、本体ボタンと同じ配列の「DC」「USB」「AC」の順に、ディスプレイ表示を変更した方が利用者がわかりやすいと思います。
12V口にカバーが欲しい
逆に「なんでカバーが付いてないんだろう?」と、いつもポータブル電源に思う項目の一つです。
保管する際はもちろんのこと、キャンプ時や災害などで屋外などで使用することも多いとため、ホコリや粉塵などが入らないように、12V口に是非ともカバーが欲しいところです。
ONにするとLEDを点灯させて欲しい
パッと見た際にディスプレイだと、どこのボタンがONになっているのかがわかりにくいです。
「DC」「USB」「AC」ボタンを押せば、ボタンやボタン近辺のLEDランプが点灯するようになれば、今どのボタンがONになっているのか一目瞭然でわかるため、わかりやすいと思います。
これがあれば、ディスプレイに「DC」や「AC」などのONの表示が必要なくなるのではないかと思いました。
ボタン操作音をなくして欲しい
防災上の理由などで、音を鳴らさなければならない場合は仕方がないのですが、隣のテントが近い場合など、夜中にボタン操作音が意外と聞こえるため、OFFにするモードかボタンの操作音をなくして欲しいところです。
以上がPhewMan500に今後望むところです。
PhewMan500 あとがき
500Wのポータブル電源を初めて使用しましたが、思ったよりも軽く使い勝手がよく「容量が多いとこんなに便利なんだ」と素直に思いました。
沖縄に住んでいることもあって、今後台風の停電時に威力を発揮してくれることでしょう。
PhewMan500に望むことは5つありますが、改善すればもっと便利になるというものであって、現在使用するにあたっては特に支障はなく、いいところを考えると是非キャンプに持って行きたいポータブル電源だと思いました。
またアウトドアやキャンプだけでなく災害時にも使えるため、防災用として一家に一台あると何かと便利です。
是非、キャンプや防災用にポータブル電源を手にしてみてはいかがでしょうか?