【Jackery(ジャクリ) ポータブル電源 400 レビュー】コンパクトだけど大容量の優れもの!
暑い時期に扇風機やサーキュレーター、寒い時期に電気毛布などを使用してキャンプをする場合、電源サイトを予約する必要がありますが、考えることは皆同じでなかなか電源サイトの予約が取れなかったりします。
そんなときに便利なのが、ここ最近アウトドア業界を賑わせている「ポータブル電源」
これ一つあれば、わざわざ電源サイトを予約する必要もなく(200W以下の電気機器の場合)、電源のないサイトでも電気機器の使用ができる優れもの。
ドライヤーや電子レンジなどの、消費電力の高い電気機器の使用はできませんが、扇風機、サーキュレーター、電気毛布、パソコン、スマホなど消費電力の低い電気機器等(200W以下)の使用や充電に使え、アウトドアだけでなく災害時の非常時に役立つ機器としても注目を浴びています。
そんな日本のポータブル電源業界に、2019年彗星の如く現れたのが、Jackery(ジャクリ)社の「ポータブル電源」シリーズ。
今回は、「Jackery(ジャクリ) ポータブル電源 400」を使用する機会がありましたので、レビューと、どんな特徴があるか調べてみました。
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源 400
Jackery社とは?
Jackery(ジャクリ)社は、モバイルバッテリー(スマホの充電など)の取り扱いもあり、以前はAmazon japanでも販売されていたため、「あっ!持ってる!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、2019年3月には米国HONDA(北米地域)と共同開発した「Honda by Jackery」ポータブル電源の販売を開始しています。
これだけでも、信頼度がかなり増しますよね!
2019年6月現在、日本ではポータブル電源のブランドとしてまだ定着していませんが、今後名実ともに人気のブランドとなりそうです。←名実ともに人気ブランドになりました。(2021年7月現在)
今では、「アウトドア用の大容量ポータブル電源はJackery」というくらい、知名度の高いブランドになりました。
仕様
サイズ | 230×133.3×167.3mm |
---|---|
重量 | 3.6kg |
バッテリー容量 | 409.5Wh(27.9Ah、14.68V) |
入力 | 8mm12V-30V 最大70W |
DC出力 (シガーソケット) |
1口:12V 10A |
AC出力 | 1口:100V-2A 60Hz 200W(瞬間最大400W) |
USB出力 | 2口:5V 2.4A |
バッテリー | リチウムイオン |
サイクル回数 | 500回以上 |
インバーター | 純正弦波 |
認定資格 | PSE、FCC、RoHS、UN38.3 |
動作温度 | -10〜40℃ |
充電温度 | 0〜40℃ |
保証期間 | 24ヶ月 |
各機器のおよその使用時間、及び充電回数
取扱説明書に記載のある、各機器のおよその使用時間、及び充電回数になります。
記事後半では、家庭用扇風機を、弱・中・強風時の使用電力別に目安使用時間を検証しています。
価格
¥44,800(税込)
ディテール
側面(左右)には格子状のスリットが入っており、こちらから熱が排気されます。
上面・背面からわかりますように、ハンドル(取っ手)が折りたたみでき、上面をフラットにすることができます。
底面にはシリアルナンバーや、仕様が書かれています。
またファーストインプレッションは、「コンパクトで持ち運びしやすいサイズ」で、個人的に思っていたサイズよりも小さく、コンパクトでした。
実際に触ってみると、肌触りもよく質感もかなり良かったです。
同梱品
続いて同梱品を確認します。
- 本体
- ACアダプタ
- 車載用シガーソケット
- 取扱説明書
車載用シガーソケット、これは意外とありがたいです!
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源400 レビュー
扇風機を使用
まずは、夏のキャンプを想定して、扇風機を使用してみました。
実際にAC出力(平行型電源)に挿して使用した扇風機は以下の仕様です。
メーカー | YUASA |
---|---|
型番 | YT-3612MR |
消費電力 | 45W |
弱風の場合
扇風機の弱風時はOUTPUT約24Wのため、容量409.5Whなので使用できる時間は約17時間。
中風の場合
中風時はOUTPUT33Wのため、使用できる時間は約12.4時間
強風の場合
強風時はOUTPUT42Wのため、使用できる時間は約9.75時間
扇風機のまとめ
扇風機の風量 | 使用電力(OUTPUT) | 使用目安時間(計算値) |
---|---|---|
弱風 | 約24W | 約17時間 |
中風 | 約33W | 約12.4時間 |
強風 | 約42W | 約9.75時間 |
個人的には、これだけの時間使用できれば十分過ぎる容量です。
充電をしてみる
一度「ポータブル電源400」のバッテリー量を1%にしてから充電して、充電時間を計測してみました。
充電時間はバッテリー料1%から、それぞれのバッテリー量まで開始からかかった実時間です。
バッテリー量 | 充電時間 |
---|---|
10% | 約40分 |
20% | 約1時間18分 |
30% | 約1時間57分 |
40% | 約2時間40分 |
50% | 約3時間23分 |
60% | 約4時間7分 |
70% | 約4時間52分 |
80% | 約5時間39分 |
90% | 約6時間27分 |
100% | 約7時間39分 |
先程の表は、バッテリー量が1%からそれぞれのパーセンテージまでかかった充電時間をまとめていますが、下表は1〜10%、10%〜20%と10%毎にかかった時間をまとめました。
バッテリー量 | 時間 |
---|---|
1%〜10% | 約40分 |
10%〜20% | 約38分 |
20%〜30% | 約39分 |
30%〜40% | 約43分 |
40%〜50% | 約43分 |
50%〜60% | 約44分 |
60%〜70% | 約45分 |
70%〜80% | 約47分 |
80%〜90% | 約48分 |
90%〜100% | 約72分 |
多少バラツキがあるものの、充電容量が90%を超えたあたりから、一気に充電時間が増えました。
理由はINPUTを見てもわかるように、入力ワット数が減ってきたため充電に時間がかかっています。
これは過度に充電しすぎないようにするための、仕様だと思われます。
充電結果!
実際に使用してわかったこと
ハンドル(取っ手)が折りたたみできてフラットになるのが便利
これはかなり便利な仕様だと思いました。
ハンドル(取っ手)が収納できないと、個人的にキャンプに行く場合は車載が、自宅で保管の際にかなり気になるところでした。
フラットになるため、置き場所に困りません。
AC出力(平行型電源)は挿しているだけでバッテリーを消費する
当たり前なのかもしれませんが、AC出力(平行型電源)に扇風機を挿して、扇風機側の電源をOFFにしていても、バッテリーを消費していました。
いわゆる待機電力になります。
ディスプレイを観察していると、定格消費電力約45Wの扇風機を挿し、扇風機側の主電源はOFFの状態時でも、常時5〜7W程消費されているのがわかります。
ココがポイント
USB出力+AC出力(平行型電源)など同時に使用ができる
使用前から、できるだろうとは思ってはいましたが、iPhoneを充電(USB出力)しながら、扇風機を回す(AC電源:平行型電源)ことができました。
その分消費電力は増え、バッテリーの残量の減りも早くなりましたが、両方同時に使用は可能です。
これら以外にも同時に使用は可能です。
パススルー充電が可能
これは説明書のよくある質問に記載されてましたが、ポータブル電源を充電しながら電源を供給できること(パススルー充電)が可能です。
画像を見ていただくとわかりますが、充電され始めると左側INPUT上部の青のLEDが点灯します。
またディスプレイを見てみると、INPUT(64W)・OUTPUT(26W)と表示され、充電しながらも電源が供給されているのがわかります。
メーカーに確認したところ、「電池の寿命を長持ちさせたい場合はパススルー充電はなるべくお控えください」とのことでした。
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源 400 使用上注意点
安全上のご注意
こちらは電気機器なら必ずある「安全上のご注意」
その中で「複数のポータブル電源を同時に接続できません」というところが、個人的に気になりましたので、メーカーへ問い合わせてみました。
ということなので、個人的には、ポータブル電源を他に所有していないため、気にする必要はなさそうです。
注意点
また、それ以外の注意点は以下の通りです。
- 航空機には持ち込めません(機内持ち込み、お預けできない危険物にあたるため)
- 長時保管の場合は、3ヶ月に1回60%〜80%程度の充電が推奨されます
- 純正または認証されたケーブルをご使用下さい
- 極端な温度下では使用をしないで下さい
- 過度な衝撃を与えないで下さい
- 危険なため、分解や改造をしないで下さい
- 防水ではないため、水分に触らないようにして下さい
- バッテリーと電子部品を廃棄する場合は、各地方自治体の規制に従って下さい
となっています。
航空機に持ち込み、預けることができないゆえ、ここ沖縄には届くのに5〜7日程(船便のため)かかってしまいます。
今後Jackery(ジャクリ) ポータブル電源 400に望むこと
コンパクトで容量も最適な、Jackery(ジャクリ) ポータブル電源 400ですが、実際に使用してみた結果、強いて言うなら個人的に望むことが3つありました。
カラー展開して欲しい
まずは、カラー展開が欲しいというところ。
やはりアウトドアでの使用を目的とするのなら、タンやベージュ、カーキやオリーブドラブ、できるならマルチカムなどがあったら最高だと思いました。
元々は非常時に使用する目的として、「ブラック/オレンジ」カラーが目立つことから、定番のカラーになっているのかもしれません。
実際に「ブラック/オレンジ」カラーがいいという方もいらっしゃると思いますので、このカラーは残しつつ、他のカラーがあればもっといいのではないかと思った次第です。
その場合は、タンかマルチカムが欲しいです。
12V口にカバー(蓋)が欲しい
次に望むことは、12V口にカバーが欲しいというところ。
アウトドアで使用する場合、どうしても砂埃や水気のものが入りやすいと思われるため、特に大きく口が空いている12V口には、カバー(蓋)が欲しいと思いました。
12V口のカバー代わりになるかも
所有している車のシュガーソケット用のカーチャージャーが、カバー代わりになるかもと試してみました。
画像は所有しているAnkerのPowerDrive 2を、ポータブル電源400の12Vソケットに挿しているところです。
これでPowerIQ対応のUSBが2つも増え、カバーの代わりにもなるし一石二鳥かと思いきや、私の所有しているカーチャージャーだとかなり突起になるため、保管時に邪魔になってしまいます。
カーチャージャーの突起している部分が薄めのタイプであれば、保管時に邪魔になりにくそうで、カバー代わりやUSBポートの増設、更に12Vまでの電源が使えるため、一番実用的かも知れません。
個人的には、PD対応CポートとPowerIQ2がある、Anker「PowerDrive Speed+2-1 PD & 1 PowerIQ 2.0」が欲しいところ。突起はそこそこありそうですが、何よりもPD対応Cポートが魅力です。
ボタンの操作音を小さくして欲しい
個人的に一番気になったのが、ボタンを押した際の操作音が思ったより大きく、かつ少々甲高いところ。
操作音を小さくするモードあるいは、消音モードが欲しいと思いました。
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源 400 あとがき
このサイズのポータブル電源を初めて使用しましたが、使い勝手がよく「ポータブル電源って、こんなに便利なんだ」と率直に思いました。
個人的には、今後台風時の停電の際に重宝しそうです。
個人的に今後望むことは3つありますが、どれも「できればして欲しい」という程度のものなので、実際に使用してみた結果は、「Jackery(ジャクリ) ポータブル電源 400」は、コンパクトで使い勝手に優れた信頼できる製品だと思いました。
アウトドア・キャンプだけでなく、非常時に使えるため、一家に一台あると何かと便利だと思いました。
是非この機会に、ポータブル電源を手にしてみてはいかがでしょうか?